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| どうして子どもは、大好きなお母さんの抱っこをいやがることがあるのか? |
| お母さんと子どもが“いい関係”にあれば、抱っこすることにお互い何の抵抗もないでしょう。ところが、なにか心に引っ掛かることがあったり、大好きな気持ちをうまく伝え合えない時、つまり“いい関係”がぐらついている時、子どもは、抱っこされることに抵抗するようになります。簡単に言えば、「すねてしまう」のです。素直になれなくなってしまうといってもいいでしょう。私たちおとなでも、あやまりたいと思っているのに、素直になれず・・・ということがあるでしょう。自分を素直に表現できない時、「心に歯止め」がかかって気持ちを訴えられなくなっているのです。そういう時は、子どもの抵抗に振り回されず、子どものすねた気持ちにつきあっていくことが大事です。 |
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| 目的・・・『抱っこ法』がめざすもの |
| 目的は、お母さんが日常的に子どもとうまくやりとりできるようになることです。親子の“いい関係”を取り戻すことが目的になります。子どもの「ぼくのことなんかほっといてよ」という抵抗に、「かわいいあなたをほってなんかおかないよ」としっかり抱っこすると、多くの場合子どもは泣き出します。慣れていないと、初めのうちは、子どもの本当の気持ちが見えず、抱っこすることにお母さんが不安を感じたりします。ですから、最初のうちは、援助者がお母さんの代わりに抱っこしたり、お母さんが抱くのを手伝ったりしますが、最終的にはお母さんが一人で自信をもって抱きぬけるようになるといいでしょう。そうなると、実際の日常の様々な場面で、子どもとのやりとりがスムーズになります。つまり、体を触れ合わなくても、こちらの態度や表情や言葉や熱意といった、いわば心で触れ合うということが可能になるからです。 |
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| 抱っこの経過 |
お母さんと子どもの“いい関係”を取り戻すために、まず抱っこして子どもの気持ちに十分耳を傾けます。そして、子どもを心ゆくまで慰めぬくのですが、これまでのうっ積があるので、心の歯止めをはずして訴えるのは容易ではないかもしれません。抱かれること自体をいやがるかのようにふるまうこともよく起こります。しかしそれは、心を閉じて心の傷にふれさせまいとする構えからくることなので惑わされないようにしましょう。子どもが泣き続けると、お母さんとしてはいてもたってもいられない気持ちになるかもしれません。そんな時、お母さんも我慢せず、その辛い気持ちを援助者にぶつけてもいいし、お母さん自身が泣いてしまってもいいのです。お母さんの辛い気持ちを援助者に聞いてもらいながら、とにかく途中で止めず、子どもが楽に泣けるようになるまで付き合ってください。
子どもが泣くというのは、おしゃべりをしているようなものなのです。「だって・・・、あのね・・・、あの時ね・・・、僕はさ・・・、本当は・・・、寂しかったんだ・・・、苦しかったんだ・・・、悲しかったんだ・・・」などと、訴えているのです。おとなならさしずめ「ぐちをこぼす」という感覚でしょうか。子どもは、おとなのように、まだ自分の気持ちをことばでうまく言い表せないのです。だから、泣くのです。あまり泣かない子というのは、ぐちをこぼさない無口な子と思えばいいでしょう。ですから、泣いた時は、「うん、うん、そうかい」とただ聞いてあげればいいのです。何かしてほしいというより、とにかくお母さんに聞いてもらいたいのです。私たちもぐちをこぼしているとき、ああだこうだの助言よりも、うなずいてただ聞いてもらいたいだけではありませんか。反対に、相手の話の内容に必要以上に深刻になると、相手が気の毒になって遠慮して話せなくなります。子どもも同じです。「お母さんがわかってくれなかった!」などと責めたいのではないのです。「お母さんにわかってもらえなくて辛かった」という自分の気持ちをただ聞いてもらいたいだけなのです。
「百聞は一見にしかず」ではありませんが、まず体験してみましょう。きっとなにかを感じ、なにかに気づくことができるでしょう。 |
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